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8/20 肝細胞がん免疫療法の効果を予測する画像バイオマーカーを発見

肝細胞がん免疫療法の効果を予測する画像バイオマーカーを発見 免疫療法の効果がない患者に対するMRI診断の有効性を証明


 紀伊民報 21/08/20
 近畿大学医学部(大阪府大阪狭山市)内科学教室(消化器内科部門)主任教授 工藤 正俊を中心とする研究グループは、切除不能の肝細胞がん(肝がん)の患者に免疫チェックポイント阻害剤※1 が効くかどうかを予測するための指標として、「EOB-MRI※2」という造影MRI検査が画像バイオマーカーとなることを発見しました。本件に関する論文が、令和3年(2021年)8月19日(木)に、消化器学・腫瘍学部門の専門誌“Liver cancer”に掲載されました。


https://www.agara.co.jp/article/143739


 

【本件の概要】
 研究グループは、ニボルマブ(オプジーボ)、ペムブロリズマブ(キイトルーダ)などの免疫チェックポイント阻害剤の効果を予測する研究を行い、「EOB-MRI」という造影MRI検査が画像バイオマーカーとして極めて有効であることを世界で初めて実証しました。
EOB-MRIは、肝がん診療には欠かせない、日常的に広く行われている検査の一つです。肝がん患者において、免疫チェックポイント阻害剤療法の直前に撮影されたEOB-MRIの画像とその後の病状の経過を調べたところ、画像中に背景の肝臓と比べて同等または少し白く映ったしこり(結節)は、免疫チェックポイント阻害剤療法の効果が少なく、増大する速度が速いことが示されました。
画像バイオマーカーで免疫チェックポイント阻害剤療法の効果が予測できるようになれば、患者の負担を減らすことができます。また、免疫チェックポイント阻害剤が効きにくい症例では、早期に分子標的治療に切り替えることで予後の改善につながる可能性もあり、本研究成果は肝がんの個別化治療への第一歩となる非常に重要なものだと言えます。

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