<< 【終了】大阪赤十字病院 肝臓病教室 肝癌 | main | 【終了】<和泉>10/19肝臓病講演会ご案内 >>

【終了】9/12「和泉 肝臓フォーラム」報告

 9月12日、和泉市コミュニティーセンターで「和泉肝臓フォーラム」が開催されました。
 春に専門医を招き7月に市立病院に肝臓病センター(センター長:坂口浩先生)がオープンしています。
 一時は、内科系医師がいなくなり、消化器内科外来が休止され、入院もできない状態になったこともありましたが、立て直されました。

 この日のフォーラムは、「肝臓病センター」のお披露目です。
 大阪市立大学 肝胆膵内科学教授・河田則文多先生の特別講演がメインでした。目的ホールいっぱいの聴衆が参加し、最後の質問コーナーでは、河田教授が司会され肝臓病センター4人のドクターが登壇し、事前に集められた質問に答えておられました。
 河田教授は、日本の肝炎患者数が350万人、人口の3%。厚労省の統計では、治療を受けている患者数は、このうちの、B型肝炎で7万人、C型肝炎で37万人と少ない。まだまだ多くの方が感染や発病に気づかずにいる。
 いちばん伝えたいことは、肝炎や肝がんという「病気」になる前に、一度肝臓専門医のいる「病院」にかかり、ご自身の状況と治療が必要かどうか相談して欲しいと言うこと。
 そのあとに、国が勧めているインターフェロンなど抗ウイルス療法への医療費助成の説明をされ、治療法がめざましく進歩し、患者の側の遺伝子検査(IL28B)でインターフェロンの効果がわかるようになってきたことも紹介されました。
 新薬の開発状況については、来年末頃に「テラプレビル」が登場し、治験データでは7割の患者で著効が得られること、その後(5,6年後?)には、内服薬の組み合わせで9割の方に著効が得られる予測の治療薬が登場し、そうなると、C型肝炎も治る病気になってくるので希望を持って療養するように強調されていました。
 お隣の中国の感染者は人口の10%、ベトナムでは20%、と高い感染率で、日本の肝炎や肝がんの治療法が大いに役立てられると思う、ベトナムへの医療支援などの研究プロジェクトを取り組む計画を進めているとの紹介もありました。

 坂口浩肝臓病センター長は、大学での肝がん治療(ラジオ波・マイクロ波・内視鏡的切除術)などの経験を踏まえて、肝がん治療について説明されました。

 開会式冒頭では、辻みちひろ市長が挨拶され、市立病院に近大福岡名誉教授をがんセンター長に、市大から坂口浩肝臓病センター長を迎え、これらの分野の治療の拠点とするようにしていくと決意を述べておられました。
 閉会にあたっては、山下院長が挨拶され、病院経営に関わる幹部のみなさんが登壇挨拶され、病院経営に決意を披露した肝臓フォーラムとなりました。

【資料】

○ と き: 2010年9月12日(日) 13:00~16:00(12:30開場)
○ ところ: 和泉市立コミュニティーセンター
        大阪府和泉市府中町2-7-5 <地図>  
○ 参加について  参加費無料、事前予約無し、定員200人
○ 内 容 講演1.「肝臓のはたらきと肝機能検査の読み方 」
       講師:和泉市立病院 消化器内科 部長 大西 亨 先生
  講演2.「 肝がんの診断と治療 」
   講師:和泉市立病院 病院長補佐
        兼 肝臓病センター長 坂口 浩樹 先生
  特別講演 「ウイルス性肝炎治療の最前線」
   講師:大阪市立大学大学院医学研究科
        肝胆膵病態内科学 教授 河田 則文 先生
  共催 和泉市立病院、シェーリング・プラウ(株) 後援 大阪肝臓友の会
イベント資料 > <終了分> | comments (0) | trackbacks (0)

Comments

Post your Comment

Trackbacks