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<終了>【東京】3/17第11回肝炎対策推進協議会開催

 傍聴しました。
第11回肝炎対策推進協議会第11回肝炎対策推進協議会
 協議会で下記サイトから配付された資料が閲覧できます。
   厚労省肝炎対策推進協議会
  ・平成26年度政府・肝炎対策予算案
  ・各自治体における肝炎対策の取組状況について

  ・大規模データからみた感染を知らないままでいる肝炎ウイルスキャリアとその動向について

  ・病態別の患者の実態把握のための調査および肝炎患者の病態に即した相談に対応できる相談員育成のための研修プログラム策定に関する研究
  ・職域における慢性ウィルス性肝炎患者の在り方に関する研究

○武田さんの報告を「友の会だより154号」掲載記事より転載します。
 本年3月17日(月)16~18時、東京都市センターホテルで開催された厚労省・肝炎対策推進協議会に元薬害肝炎訴訟元原告患者委員として参加する機会を得ましたので、そこで議論された内容や感想などを報告します。

1.26年度肝炎対策予算の報告
 全体予算金額は187億円で昨年より1億減額、目についた新規予算は
○陽性者のフォローアップの推進額
○相談センターに保健婦や栄養士を配置し,食事や運動等の日常生活に関する生活指導や情報提供を行う
○26年度より、一般医療従事者に対する研修事業を計上
○拠点病院の普及啓発活動に対する補助事業を推進する
2.各自治体の肝炎対策状況やC型肝炎治療薬シメプレビルを含む3剤併用治療の説明
3.広島大学大学院田中純子先生による「感染を知らないままでいる肝炎ウイルスキャリヤとその動向について」のプレゼン
○感染を知らないキャリアも必要だが感染者の受診継続要請にはフォローアップ事業、コーディネーターの役割が必要である。
4.国立長崎医療センター八橋弘先生による「病態別の患者の実態把握の為の調査及び肝炎患者の病態に即した相談に対応できる相談員育成のための研修プログラム策定に関する研究」のプレゼン
○患者の暮らしは苦しい(35%)、世帯収入は300万円未満(50%)
○感染経路はC型(43%)B型(33%)が不明である。
○肝炎の病気についての相談は家族(66%)医師(24%)で看護師は非常に少ない。
○肝炎患者の悩みは若くて職業を持っている患者は仕事と治療、家庭生活との両立の問題があり、60歳以上の年金暮らしの患者は貯金を崩しながら治療費を確保しなくてはならないなどの悩みがある。
5.東海大学医学部渡辺哲先生による「職域における慢性ウイルス性肝炎患者の実態調査とそれに基づく望ましい配慮の在り方に関する研究」プレゼン
○企業における肝炎ウイルス検査は1000人以上従業員が居る企業でも37.3%しか実施せず、就業上の配慮も43.5%で従業員が少なくなるに連れ肝炎ウイルス検査実施も、就業上の配慮も少なくなっている。
○肝炎治療が必要な従業員の休暇制度は特別な有給制度はわずか0.6%でほとんどの従業員は有給休暇を消化し治療している。
○肝疾患相談センターでの就労についての相談は48.3%で多くは従業員への感染とか治療時間の確保のなどが多い。

▼以上の報告を受け患者委員たちは、肝硬変、肝癌患者の医療費助成や障害者手帳の認定緩和に向け次々と意見を述べました。
 それにより事務局は、「本日のこの結果を踏まえて、特に何人かの委員の方から御指摘があった2点の問題、1つは肝硬変・肝がんの患者さんに対する支援のあり方について、それから、障害者手帳の認定のあり方につきまして、行政施策としての支援はどのような形であれば今後とも拡充させていくことが可能かを検討してまいりたいと考えております。」とコメントされました。
 そこで私は、「拡充を図るということは、肝硬変・肝がんについての医療費等について、今後この『肝炎対策推進協議会』で具体的に検討されるということでしょうか。」と質問をしました。
 井上肝炎対策推進室長は「それぞれの要望、特に患者側委員の意見が相次ぎました肝硬変・肝がんの医療費助成のあり方という問題に関しましては、幾つか我々事務局として検討するにも課題を抱えております。一つには、財源の問題がございます。二つには、ほかの病気との兼ね合いの問題がございます。こうした課題を事務局としても整理の上で、問題の解決を図っていかなくてはいけません。今の武田委員からの御質問は、具体的なスケジュールに関する御質問だと理解いたしましたが、現時点では具体的な検討スケジュールを明確にお示しすることは、抱えている問題を解決してからでないと、なかなか難しいだろうと。今後、予算要求などの機会をとらえて、肝硬変・肝がんの患者さんを含めた肝疾患患者への支援について検討してまいりたいと考えております。」と言われました。
 そこで私は、「財源という問題もわかるのですが、先ほど渡辺先生、八橋先生が報告されたように、私自身も発病してから26年間ずっと仕事をしていますが、私の厚生年金の記録を見てもわかるのですが、仕事をしていても入院が長引くと辞める、またよくなると仕事をするというのが今までずっと続いております。私たち患者は皆さん高齢化になっているのです。ですので、いつまで待つと言われても、いつ死ぬかわからないと毎日不安な日々を過ごしている中で、期間というものはある程度ちゃんと決めていただきたいと思います。」とお願いしました。
 井上肝炎対策推進室長は「先ほどの八橋研究班のデータの中でも、B型肝炎、C型肝炎、それぞれのウイルスに感染しておられる方の年齢構成のグラフがございました。そうした年齢構成のグラフからも現在の感染者あるいは肝炎、肝硬変、肝がんの患者さんの年齢が高齢化しているという状況は、私どもも認識しております。それから、先ほど委員から御発言がございましたように、肝硬変・肝がんを主たる病因として亡くなられる方の数が、年間4~5万人に達しているといった状況をも承知しております。そうした状況をもちろん踏まえた上で、今後の検討をさせていただければと思っておりますが、問題を解決するためのさまざまな課題を乗り越えなくてはいけないので、明確に今の時点で検討スケジュールをお示しすることができないということは御理解いただければありがたいと思っております。次回の会合でも引き続き議題とするべしということが各委員の御意見の総意及び会長の御判断であれば、そのような形にさせていただければと思います。」と返事があり、次回につなげ良い方向性になればと強く思いました。

★ 協議会を受け3団体26日に会合 ★
日肝協・山本代表幹事からの報告<抜粋>
 協議会を受けて3月26日にTKP東京駅前カンファレンスセンター(東京)で、B型肝炎訴訟原告弁護団、薬害肝炎訴訟原告弁護団、日肝協の3団体で、協議会の内容について分析し、今後の対応策を検討しました。
 17日の協議会閉会後、井上肝炎対策室長とB型肝炎訴訟原告弁護団・日肝協が会場で肝硬変・肝がん患者への医療費支援等について意見交換をおこないました。そこで、室長は
・3桁の億円の金額は室とか局の権限を越える。
・肝硬変・肝がんの責任は国にあるとして、肝炎の医療費助成(公衆衛生が大義名分)のように地方自治体の半額負担は困難と思える。
・財源の問題と大義名分が必要で、実現へのハードルが高い。(27年度予算獲得は難しい)
■この状況を打開するために次の行動をおこなう
1.国会請願では紹介議員(自民党議員中心)になっていただくことを要請し紹介議員を増やし政治の力を得る
①100万人の署名、②地方議会意見書、の運動に加え、政治の力を得るために、③紹介議員獲得の大運動を自民党議員を中心に本格化させる。3団体で地元議員(主に自民党)に紹介議員を要請する。
2,訴える内容の変更
 「国の責任追及・批判」から、「国民の共通体験に基ずく共感、相互扶助による国民的解決へ」
 昭和の時代、輸血、血液製剤、予防接種による医療・公衆衛生の発展で厚生・福祉が増進してきたが、その裏面で、多くのB型・C型肝炎ウイルスの感染者・患者を生んだ。これは国民の誰にも感染の可能性があった。昭和が終わり、この問題に対しいろいろ対策がとられ改善されてきたが、国民全体として残されている次の問題を解決する必要がある。重篤で苦しんでいる肝硬変・肝がん患者の医療費の助成を喫緊の問題として実施すべきである。
3,4月22日にこの問題解決のため、政治力を強くするため議員会館で院内集会を開催すると共に、請願の紹介議員になっていただく議員を増やすことをを図る。
  B型肝炎訴訟原告弁護団が主になり3団体による集会、議員事務所訪問活動を行う。3月末での紹介議員は78人の了承をえています。



【開催資料】
 厚生労働省は、第11回肝炎対策推進協議会を開催します。
 申し込めば、どなたでも傍聴できます。

○と き 2014年3月17日(月)16:00-18:00
○ところ 都市センターホテル606会議室
      東京都千代田区平河町2-4-1 <地図
○議題(仮)
     1 平成26年肝炎対策予算案等について
     2 委員等からの報告
     3 その他

○傍聴について 
  3月12日(水)12:00(必着)までに、氏名(ふりがな)、住所、電話番号及び傍聴者証の送付先(FAX番号または電子メールアドレス)、所属先(企業、団体等)を明記の上、●FAX…03-3595-2169
または
 ●E-mail…hepatitis@mhlw.go.jp
により事務局あてお申し込みください。

※厚労省の案内サイト
  http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000037802.html
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第11回肝炎対策推進協議会開催されます | 肝臓のなかまたち (第二世代) | 2014/03/10 10:59 AM