<< <終了>【三重】12/5ウイルス肝炎医療講演・B型肝炎薬害C型肝炎特措法説明会 | main | 12/10会報「友の会だより162号」が刷り上がりました >>

11/29肝がんに対する治験始まる「新分子標的治療ムシルマブ、免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブ

 11月29日、大阪で京大肝胆膵移植外科・准教授・波多野悦朗先生を招き「肝がん・肝内胆管がん・肝不全に対する最新の外科治療」の講演会を開催しました。
 
 このときの波多野先生や、近畿大学医学部附属病医院消化器内科
上嶋一臣先生からの情報を、下記に紹介します。
  ----------------------------------------------------------------------
肝がんに対する治験始まる

■ 新分子標的治療
肝細胞癌に対する新しい臨床試験がスタートしました。肝機能が良好で進行癌の患者様に対しての臨床研究です。条件はネクサバール投与前の患者様でも投与中の患者様でも結構ですが「AFP400ng/ml以上の患者様」を対象にしたラムシルマブの臨床試験です。前回のラムシルマブ第Ⅲ相試験では明らかに患者様の予後を延長させます。
■ 免疫チェック阻害剤治療
さらには現在全ての癌の領域で現在極めて注目を浴びている免疫チェックポイント阻害剤のPD-1抗体の臨床試験も前回と違うものが始まります。本年6月のアメリカ臨床腫瘍学会で肝細胞癌の免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブ(小野薬品、ブリストルマイヤーズ共同開発)の成績が発表されましたが、10cmの肝癌や両葉多発結節が完全に消失するCR例が2例及び部分奏効も含めた奏効率が約20‰でSD例も含めると70%で治療効果がでます。その効果は進行癌にもかかわらず1年半以上続くという極めて画期的な免疫療法です。
12月くらいから臨床試験が再度始まります。肝機能がChild
Aの良い方であればネクサバールを過去に服用していてもいなくても、また過去に臨床試験を受けている方でも対象となります。

 ※注釈:「ラムシルマブ」(日本イーライリリー)本年6月22日、切除不能な進行・再発の胃癌を対象に日本でも承認されました。
,※注釈:固形がんの大きさの客観的な変化を記載:完全奏効(complete response; CR),部分奏効(partial
response; PR),安定(stable disease; SD),進行(progressive disease; PD)

■肝がんに対する治験始まる「新分子標的治療ムシルマブ、免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブ」勉強会を12/10に開催します。
 【大阪】12/10ミニ講座「肝臓がんに対する免疫チェックポイント阻害薬と新規分子標的治療薬」&患者サロン
治療薬 | comments (0) | trackbacks (1)

Comments

Post your Comment

Trackbacks

 11月29日、大阪で京大肝胆膵移植外科・准教授・波多野悦朗先生を招き「肝がん・肝内胆管がん・肝不全に対する最新の外科治療」の講演会を開催しました。  このときの波多野先生や、近畿大学医学部附属病医院消...
肝がんに対する治験始まる「新分子標的治療ムシルマブ、免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブ」 | 肝臓のなかまたち (第二世代) | 2015/11/30 11:07 PM